■仕事の生産性を高めるには?その1

1.事業における生産性向上の意義
 (1)事業上の目標を達成する能力は、必要な価格で、必要な品質のもとに、必要
   な期間内に、しかも必要な柔軟性をもって供給することのできる生産の能力に
   かかっている
 (2)組織メンバーに達成意欲をもたせるための第一歩は、仕事の生産性を上げる
   ことである

2.仕事の生産性向上を検討する上で前提とすべきこと
 (1)仕事とは客体的なもの
   熟練や知識は客体的な「仕事」にではなく、主体的な「労働」に属していると
   の認識が必要
 (2)「仕事」と「人」を分けることがカギとなる

3.仕事の生産性を向上させる4つのステップ
 (1)仕事を分析する
   その仕事をするのに必要な特定の「作業(オペレーション)」を知り、それら
   の作業の順序、およびそれらの作業に必要なものを明らかにする
 (2)作業をプロセスに統合する
   個々に分析した作業を集めて、生産のプロセスとして編成する
 (3)管理手段を決定する
   生産のプロセスの中に、方向づけ、質と産出量、基準と例外を「管理(コント
   ロール)する手段を組み込む
 (4)仕事の道具・ツールを提供する
   その仕事をするのに適当な「道具・ツール」を、その仕事をする人たちに提供
   する

4.仕事を分析する
 (1)仕事の分析は、作業を明確化することからはじまるのではない
 (2)仕事の分析は、「望ましい最終製品は何か」と規定することからはじまる
 (3)最終製品こそ、作業から工程への統合、適切な管理手段の設計、所要の道具
   の具体的内容(スペック)を決めるものである
 (4)仕事の分析は、次の質問から出発せねばならない
  ①われわれはいったい何を生産したいと思っているのか
  ②そのための「仕事」とはいったいどんなものなのか
  ③また最終製品をどのように設計しておけば、仕事を最も楽に、最も生産的に、
   最も効果的に遂行できるのか

5.作業をプロセスに統合する〜生産工程として編成する〜
 生産の原理〜四つの生産方式〜
 ①個別生産
 ②硬直的な大量生産
  →単一の製品を生産する旧型の大量生産
 ③柔軟な大量生産
  →規格化された部品によって多様な製品を組み立てる大量生産
 ④装置生産または「流れ」生産

 これら四つは、それぞれ独自の内容をもち、経営陣に対する要求も、それぞれ
 違っている