■われわれは何を廃棄すべきか?その2

 1.コストを管理する
  (1)機会の最大限の開拓がコスト管理の王道
  (2)コスト管理は最大のコストに集中しなければならない
  (3)コストはその種類によって管理しなければならない
  (4)コスト管理のもっとも効果的な方法は、活動そのものをやめてしまうこと
である
  (5)事業全体を視野に入れてコスト管理を行わなくてはならない

 2.コスト分析のポイント
  (1)大きなコストが発生しており、効果的なコスト削減が大きな成果をあげる
コストセンターを見つける
  (2)主たるコストセンターにおける重要なコストポイントを見つける
  (3)事業全体をコストの流れとして見る
  (4)コストを法律上あるいは税法上の主体別に発生するものではなく、顧客が
支払うものとして定義する
  (5)コストを基本的な特性によって分類し、分析する
    ①生産的コスト
    ②補助的コスト
    ③監視的コスト
    ④浪費的コスト

 3.組織上の欠陥に起因する時間の浪費
  (1)システムや先見性の欠如
  (2)人員の過剰
  (3)組織構造上の欠陥
  (4)情報の伝達の不備や不適切な情報

 4.何をどう処理すべきか
  (1)推進すべき優先的領域(多大な成果が見込める機会がある。成功すれば、
コストをはるかに上回る収益が望める)
    ①明日の主力製品
    ②シンデレラ製品
    ③新しい主力製品のための開発努力
    ④新しい重要な知識
    ⑤新しい重要な流通チャンネル
  (2)廃棄すべき優先的領域(直ちに、意図的かつ計画的に廃棄すべき領域)
    ①独善的製品
    ②非生産的特殊商品
    ③多額の補助的コスト・監視的コスト・浪費的コストの削減
    ④昨日の主力製品
  (3)優先的に推進すべきでも廃棄すべきもない領域(推進や新たな工夫をほど
こしても、あるいは廃棄を決定したとしても、たいした成果は見込めない
領域、多くのものは、この領域に属する)
    ①今日の主力製品
    ②生産的特殊製品
    ③コストが大きく、かつ異常な程度の努力を払わなければ節減できないコス
トセンター
    ④手直し用製品(変更、修正を加えれば価値が出る可能性のある製品、サー
ビス、市場)

 5.成果を上げている経営者が実践していること
  (1)組織全体について考察し、再検討し、分析し、それを繰り返している
  (2)商品、流通チャネル、市場を同時に見て、その兼ね合いをうまく調整して
いる
  (3)問題よりも潜在的機会がどこにあるかを考えている
  (4)資源を機会に投入する

 6.廃棄には勇気が必要である
  (1)大きな廃棄の決定は、トップマネジメントチームの責任
  (2)「まだこれを行っていなかったとして、今からこれを始めるかどうか」を
問う
  (3)明確な使命とビジョンが我々に勇気を与えてくれる